11月3日は、「いい(11)みっか(3日)ん」の語呂合わせから、「みかんの日」なんだそうです。みかんは、柑橘の中でも甘いことから漢字では「蜜柑」と表記され、古くは「みっかん」と読まれていたんだとか。
こたつでみかんも恋しくなってくる季節におすすめしたいのが、「かんきつ だんめん図鑑」です。本書は、当連載でも取り上げた「いちご だんめん図鑑」(紹介記事はこちら)から始まった“くだもの断面図鑑”シリーズの第3弾。日本で生産されている柑橘類の中から、私たちが店頭で見かけるような主な柑橘42品種をピックアップし、それらの断面を文字通り“切り口”にして、個性豊かな柑橘類を紹介しています。
改めて見比べてみると、大きさやフォルム、皮の厚さ、「砂じょう」と呼ばれるつぶつぶの果肉の大きさも品種ごとに違うことがわかります。そして、断面写真のジューシーさゆえに、眺めていると柑橘を欲すること必至です。
個人的に食べてみたい品種は、愛媛県のオリジナル品種「甘平(かんぺい)」。名前のとおりの平たいフォルムに、薄い皮の中にぎっしりと詰まった果肉が特徴的です。糖度の高いつぶつぶの果肉は「これまでの柑橘の概念を変える新食感」とのこと。1月下旬から2月ごろの旬を逃さずに、味わってみたいものです。
巻末には、甘みや酸味、皮のむきやすさがひと目でわかる「かんきつだんめん分布図」も収録。分布図を参考に、自分好みの“推し柑橘”を探してみてはいかがでしょうか。