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しおたにまみこさん「たまごのはなし」に金牌 世界最大規模の絵本原画コンクール、BIB贈賞式

しおたにまみこさん(左)と、マリアン・トマーシク駐日スロバキア大使

 世界最大規模の絵本原画コンクール「第28回ブラチスラバ世界絵本原画展(BIB 2021)」の贈賞式が8日、東京都港区のスロバキア大使館で開かれた。『たまごのはなし』(ブロンズ新社)で第3席の「金牌(きんぱい)」に選ばれた、しおたにまみこさん(1987年生まれ)に、マリアン・トマーシク駐日スロバキア大使から、トロフィーと賞状が贈られた。

 BIBは、スロバキアの首都ブラチスラバで隔年で開催され、67年に旧チェコスロバキアで始まった。各国から推薦された絵本原画の中から、国際審査員がグランプリ1人、金のりんご賞5人、金牌5人を選ぶ。

 『たまごのはなし』は、ある日突然めざめて、歩き、考え、話し始めた「たまご」が主人公の絵童話。鉛筆による繊細な描写で、一風変わった日常が描き出されている。

 式典では、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、平和への思いも語られた。トマーシク大使は「文化交流という意味において、BIBは危機的な状況においてなお、重要な役割を果たしている」とあいさつした。受賞者のしおたにさんも「こんな時代に私に何ができるのかまだよく分からないが、分からないなりに、考え続けようと思う。子どもたちに楽しんでもらえるような絵本を作っていけたら」と話した。(松本紗知)=朝日新聞2022年4月20日掲載