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絵本ナビ編集長がおすすめ新刊絵本12冊を紹介! 「NEXTプラチナブック」(2022年11月選定)

【この記事で紹介する絵本】

わかってないから、おもしろい? それとも…『なんなんなん?』

『なんなんなん?』(作:マック・バーネット、絵:カーソン・エリス、訳:アーサー・ビナード/小学館)

「なんなん、なんのために、いきているのかな」。その答えを探すために、ぼくは旅に出た。漁師さん、俳優さん、町はずれのねこ、大工さん。みんながそれぞれ答えを持っている。ぼくはそれを聞いて、わかるようなわからないような。他の人にもどんどん話を聞いていく。そして、ある時出会った哲学者の話を聞いているうちに、ぼくはいてもたってもいられなくなって……。

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編集長のおすすめポイント

これから道を歩いていく子どもたちにも。道なかばの大人にも。「なんなんなん?」の言葉の響きは、自分の答えを探しだすための力になってくれるのではないでしょうか。すぐに見つからないからこそ、人生っておもしろい。人の出した答えがすぐに理解できないからこそ、人生って深みがある。そんなことを考えながら、私もてくてく、てくてく歩いていこうと思うのです。

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どんな時も、どんな場所にいても。『たびする木馬』

『たびする木馬』(作:牡丹靖佳/アリス館)

木馬の名前は「ブラン」。背中に男の子を乗せ、音楽に合わせ回りだすと、景色は色の線にかわり、まるで空を飛んでいるかのよう。そんな時、ブランは幸せな気持ちになるのです。やがてメリーゴーラウンドに人が来なくなると、小さな遊園地へ。さらに小さな村を転々とし、とうとうひとりぼっちに。その次に目を覚ました時には……。どんな時も耳をピンと立て、前を向いて走り続ける美しい木馬ブラン。その長く淡々とした時間の中で、何を思うのでしょう。

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編集長のおすすめポイント

木馬の姿を常に絵本の真ん中に据え、定点観測のようにすぎていく周りの景色。その物語をくりかえし読んでいるうちに、メリーゴーラウンドに乗っているような気持ちよさを感じることもできるのです。子どもたちは、次々に姿を変えていくブランに夢中になり、私たち大人は、どんな場所にいても同じように走り続けるブランの生き方に心を打たれてしまうのかもしれません。

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ぼうしにとって、大事なのは? 『ぼうし』

『ぼうし』(作:こみね ゆら/講談社)

野原にぼうしが落ちているよ。青くて、大きなブローチのついている素敵なぼうし。だれのかな? ぞうさんにも、やぎさんにも、うさぎさんにも合わないみたい。すると、誰かがやってきて……「あ、ここに あった!」。ぼうしをめぐる、小さくて繊細で、とっても可愛らしいお話です。

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編集長のおすすめポイント

持ち主がやってきて、ちょうどぴったりな頭のサイズにおさまった様子を見れば、誰もが納得してしまうのです。「ぼうしにとって大事なのは、似合っていることなんだ」と。でも、この絵本のもう一つの大きな魅力は、青いぼうしをかぶった子どもを見た瞬間の、動物たちの純粋無垢な表情。まるで絵本の向こうから、こちらを見ているみたい! そんな顔で見られたら、嬉しくなってきちゃうのです。お気に入りのぼうしをかぶった時には、このページを開いてみようかな。

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陽気なリズムで、まってるよ。『チキカングー』

『チキカングー』(作:樋勝 朋巳/こぐま社)

チキカーン チキカーン チキカーン グー! なんでしょう、このリズム。音を出しているのは、わんちゃんです。赤い帽子に赤い靴、手にはタンバリンを持って。なんだか見ているだけで陽気な気持ちになってきます。あっ、ねこちゃん。おいもちゃんにメルちゃんも。みんなで一緒にチキカーングー! ああ、楽しいね。あれあれ、ぼっちゃん。泣いてるの?

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編集長のおすすめポイント

「チキカーン」って、どんなリズム? どうやって読むの? かまえちゃうと、かえって答えが見つからなくなっちゃいそう。目の前にいる赤ちゃんの気をひくように。笑ってもらえるように。やさしく、やさしく。あるいは、自分がしっくりくるリズムにアレンジしちゃっても。踊っちゃったっていいよね。一緒に読む子どもたちと、お気に入りの読み方を見つけてくださいね。

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寒くっても、ずっと楽しそう!『ポレポレゆきのなか』

『ポレポレゆきのなか』(文・絵:たしろ ちさと/大日本図書)

大きな荷物を持って電車に乗っているのは、あわてん坊のやぎくん、お調子者のはりねずみくん、そしてしっかり者のぞうくん。仲良し3人組の旅の目的は、「オーロラ」! 雪遊びをして遊んでいると、空が暗くなって、いよいよ出発です。冷たい空気、息をのむ雪景色、空一面のオーロラからロッジのあたたかさまで、読み終えると、3人と一緒に旅した気分になります。

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編集長のおすすめポイント

オーロラを見に行くなんて果てしない旅だと思っていたのに、絵本を読んでいると、なんだか挑戦したくなってきます。それはきっと、オーロラを見に行くまでの待ち時間の過ごし方や、ツアー参加者をしっかり率いてくれるくまおとうさんの存在、みんなで輪になって「その瞬間」を待つ楽しそうな様子、それぞれがとても魅力的に描かれているからなのでしょうね。ポレポレの旅、次もまた楽しみです。

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サーモン? それともトロ? 『おすしが ふくを かいにきた』

『おすしが ふくを かいにきた』(作:田中 達也/白泉社)

おすしが買い物にやってきた。ずらりと並んだ華やかなネタ……いえ、服を見ながら迷います。「サーモンにします?」「おもいきって、トロにしようかな?」。続いてアイスは帽子を買いに、箱の親子はリボンの着付け、サウナにやってきたのはシュウマイ、ソーセージは車を買いにきます。いちごが自分のベッドに選んだのは……? ミニチュア写真家・見立て作家として大人気田中達也さんが手がける写真絵本です。

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編集長のおすすめポイント

普段使っているものが、全然別のものに。見立ての世界の中で生き生きと暮らす彼らに、ぐぐっとカメラが近づいたり、ぐーんと引いて俯瞰の景色になったり。どこまで細かく見ても、しっかりと作り込んであるのですからたまりません。リアルと空想が入り混ざったおかしな楽しさは、いつまででも見ていたい! 不思議な魅力でクセになってしまうのです。

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めちゃくちゃになった海の中でも… 『ナマコのばあちゃん』

『ナマコのばあちゃん』(作:こしだ ミカ/偕成社)

大きな海の端っこで、のんきに暮らしているナマコのばあちゃん。ふにゃーとしてぽてーとして、身の周りにあるものをゆっくり食べて、お尻から出して……。そんなふうにのんびりしていたある日、海の底がブルンッと身震いし、海の水がもんどりうって、でんぐりがえった。めちゃくちゃになった海の中で、ぎゅうっと身をかたくしたナマコのばあちゃんは……?

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編集長のおすすめポイント

この絵本に登場する「ばあちゃん」は、とんでもないことをやってのけますが、普段はひっそりとマイペースで暮らすナマコ。私たちがその存在について考えることなんて、めったにありません。ところが、一度見てしまったら忘れることができないし、そのからだの仕組みについても知りたくて仕方がなくなってくるのです。この海で起きていることも、私たち人間が生きるべき道だって、頭の中をぐるぐるまわり始めてしまいます。誰かの中で、なにかの「きっかけ」となるような力のある絵本なのだと思います。

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ふたりの心をつないでいったのは? 『ねこ と ことり』

『ねこ と ことり』(作:たての ひろし、絵:なかの真実/世界文化社)

ねこの仕事は、木の枝をたばねること。今日も仕事を始めようとしたその時、窓にことりがやってきて、困った様子で小枝を少しわけてもらえないかと話します。ねこは一日一本だけなら持っていっていいよと答えます。毎日少しずつ会話を交わしていくうちに、ねことことりはすっかり仲良しになり、ねこの毎日はうんと楽しくなったのです。ところが、7日目を最後に、ことりは姿をあらわさなくなりました。ねこの心には、ぽっかり穴があいたような気持ちになり……。

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編集長のおすすめポイント

困っていたことりに、多くのことを聞かないねこ。ことりもまた、自分のことをあまり話しません。けれど、少ない会話の中で交わされた言葉の一つ一つを大切に思っていたことは、ねこへのお礼の花たばによって、しっかりと伝わってきます。じんわりと深く喜びをかみしめるねこの姿を見ながら、私たち読者もまた、胸が熱くなってしまいます。ふたりの素敵な距離感や関係性を味わってくださいね。

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みんなが歩く道は、どんな道? 『みち』

『みち』(作:三浦 太郎 /あすなろ書房)

まっ白な画面に引かれた力強い一本の線。それがそのまま、ぼくたちが歩く「みち」となり、「さかみち」となり、「くだりみち」や「でこぼこみち」になり。雪が降っても、太陽に照らされても、「みち」があればどんどん進み。時には「よりみち」したり、「まよいみち」になったり。近くても遠回りでも、長い道のりであっても、「みち」があれば、進んでいくことができる。でも、「みち」が見えなくなったら……?

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編集長のおすすめポイント

ふだん意識せずに歩いているこの道は、子どもたちにとって初めて通る道なのかもしれない。お気に入りの道なのかもしれないし、ちょっと苦手な道なのかもしれない。前を向き、しっかりと地面を踏みしめ、生き生きと道を進んでいく絵本の中の子どもたちを見ていると、もっとまわりの子どもたちを観察してみたくなってくるのです。あの子にとっての、その道は……。心の中で応援しながら、そっと見守ることにします。がんばって!

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ささえてくれているのは、どんな人たち? 『よるのあいだに…』

『よるのあいだに…』(作:ポリー・フェイバー、絵:ハリエット・ホブデイ、訳:中井 はるの/BL出版)

私がパジャマにきがえるころ、ママは、でかける。大切な仕事に行くんだ。 ママだけじゃない。夜のあいだに仕事をしている人たちはたくさんいる。昼間たくさんの人が働くビルを掃除するサミーさん、ビルの管理するジョルジオさん。みんなが安全に暮らせるようにパトロールする警察官のハッサンさんとアミーナさん。私たちが生活する中で、なかなか直接目にすることのない、夜間にはたらく人たちの仕事を、子ども目線のやさしい表現で追いかけます。

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編集長のおすすめポイント

何ごともなかったように迎えるいつもの朝だけど、今日は街がちょっと違って見える。路地裏のゴミ箱は誰かが片づけてくれたのかもしれないし、この焼きたてのパンは夜のうちに用意してくれたもの。安心して道路を渡れるのも、赤ちゃんが元気そうにしているのも、誰かのささえがあるからこそ。読んだあと、自分の視点が少し変化していたり、関心の幅が広がっていたり。そんなことがあるから、絵本って面白いですよね。

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あなたが想像した、あなただけの世界へ。『ほん book』

『ほん book』(作:デイビッド・マイルズ、絵:ナタリー・フープス、訳:上田 勢子 堀切 リエ/子どもの未来社)

これは、本。まっしろな画面に文字だけが浮きあがる、本。ボタンもないし、音もしない。変わったところは、なにもない。でも……よく見て。ほうら、目の前に突然広がったのは、まったくの別世界。あなたが想像した、あなただけの世界。誰もじゃまなんかしない、自分だけの時間!

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編集長のおすすめポイント

はじまりがあって、終わりがある。ゆっくりでも、早くでも。前にすすんだり、戻ったり。読み方は、その人の自由。そんなあたりまえだと思っていたことだって、こうやって絵本にして伝えていくことが、今の時代にはとても大切なことになっているのでしょう。しまいこんでいたって、なくならない。読んでいない時だって、手もとに置いておける。子どもたちが本の魅力を自分で発見していくことができたなら。こんなに嬉しいことはありませんよね。

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ことばって、なんだろう?『ことばとふたり』

『ことばとふたり』(作:ジョン・エガード、絵・訳:きたむら さとし/岩波書店)

ことばを知らない生きものは、ことばのない世界に住んでいる。「たのしい」ということばも、「かなしい」ということばも知らない。ことばを知っている生きものは、「ああ、たのしい!」と声にだし、「ああ、おいしい!」と声にだす。そんなふたりが出会ったら? イギリスの詩人ジョン・エガードと絵本作家きたむらさとしによるコラボレーションで生まれた、「ことばのない世界」と「ことばのある世界」で暮らす生きものの、出会いの物語。それぞれのんびり気ままに暮らしていたふたりが、最初に心を通わせることのできた「ことば」とは?

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編集長のおすすめポイント

「ことば」にのせて伝えることは、とても大事なこと。自分の気持ちをあらわすことができるし、相手の気持ちを理解することもできるから。けれど、「ことば」がなくたってわかりあえることもあるし、「ことば」どおりではないことだってある。「ことば」ってなんだろう? なんのためにあるんだろう? 本当に見るべきものは、「ことば」の向こう側にあるものなのかもしれません。大人になったって、そんなに簡単に答えは見つかりそうもないのです。

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絵本ナビ編集長がおすすめする「NEXTプラチナブック12選」はいかがでしたでしょうか。対象年齢も、あつかっているテーマもさまざま。気になった絵本があったら、ぜひ手にとってみてくださいね。絵本ナビ「プラチナブック」連載ページへ