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歴史小説家の永井路子さん死去 鎌倉三代描いた「炎環」で直木賞

作家の永井路子さん=2004年

 「北条政子」などの歴史小説で親しまれた作家の永井路子(ながい・みちこ、本名黒板擴子〈くろいた・ひろこ〉)さんが1月27日、老衰のため東京都内の病院で死去した。97歳だった。葬儀は近親者で営んだ。

 東京で生まれ、幼少期に茨城県古河市に移り住んだ。東京女子大を卒業後、小学館に入社し、編集者として働きながら小説を書き始めた。「三条院記」が雑誌の懸賞小説に入選し、1952年にデビューした。

 鎌倉三代の時代と人物を連作で描いた「炎環」で65年に直木賞。地道に史料を読み込んで精力的に現地を訪れ、現代的な視点から躍動的な人物像をつくり出して数多くの歴史小説を残した。著作を元に79年のNHK大河ドラマ「草燃える」が制作された。

朝日新聞デジタル2023年02月09日掲載