講談師の神田伯山が、「週刊プレイボーイ」で続けた対談をまとめた。
伯山 やっぱり面白いことは重要ですか。
猪木 というか、人が想像もしないようなことをやりたいんです。
故・アントニオ猪木は、師匠・力道山の「魂だけはギリギリ引き継いだかな」、「世界が喜ぶようなことをしたい」と言う。話のスケールも大きい。
寺島しのぶは「女性は歌舞伎役者になれない」と知った10歳の時、「一瞬で、稽古とか全部やめました」と話す。のちに長男が歌舞伎役者に。歌舞伎界に貢献したい気持ちは?と問う伯山に「ありますよ」「歌舞伎が好きで育ちましたから」。
ほかに宮藤官九郎、北方謙三、高田文夫、矢野誠一、中井貴一ら全11人。「下世話なことも聞いてよろしいでしょうか」とどんどん訊く。=集英社・1980円
(石田祐樹)=朝日新聞2024年11月2日掲載