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化学反応が起きているのは実験室だけじゃない! 「世界で一番美しい化学反応図鑑」

化学反応を利用すれば、こんなカラフルな炎も実現可能

 サイエンスライターのセオドア・グレイによる元素図鑑3部作は、美しい写真とユーモアあふれる解説が人気を呼び、世界でシリーズ累計150万部を突破したシリーズ。その最終章となる「世界で一番美しい化学反応図鑑」の日本語版が、9月25日、満を持して世に送り出されます。

 第1章のタイトル「化学はマジック」という言葉どおり、本書で紹介されているさまざまな化学反応はまるで魔法のようです。
 例えば、ヒカゲノカズラという植物の胞子の粉末「石松子(せきしょうし)」は、たった一握りを火に向かって投げるだけで大きな火の玉を出現させられるという代物。この現象は化学反応の仕業なのですが、自然を操る力があると見せたい錬金術師たちは石松子を愛用していたんだとか。

石松子が急激に燃え上がる様子

 派手な化学反応だけでなく、ペンキが乾いていく様や、水が蒸発していく過程など、日常に潜む化学反応を観察する章があるのも本書ならでは。さらに、この章を「退屈な章」と名付けてしまうあたりに、著者のユーモアが感じられます。内容については、日本語版の編集担当、橋本隆雄さんも「化学反応を理解するうえで大事な事柄なので、けっして退屈ではないです」と太鼓判を押しているので、ご安心を。

 グレイ氏が「化学の世界をひとめぐりするツアー」と語る、元素3部作。そのツアーの終着点をぜひ自分の目でお確かめあれ。