作家・堀田善衞の面影を娘の目からつづる
スタジオジブリの宮崎駿監督が尊敬してやまない作家・堀田善衞。その生涯を綴った『ただの文士 父、堀田善衞のこと』が10月12日に刊行されました。堀田さんの娘でエッセイストの堀田百合子さんが、「ただの文士」であろうとした作家の面影を、娘の目から綴ったものです。
同作の出版を記念して、著者とスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんの二人で堀田善衛さんの思い出をあれこれを語るトークイベントが開かれます。鈴木さんも堀田善衞さんのファンで、徳間書店の編集者をしていた時代には、映画制作中の宮崎監督を励ますために作ったムック「天空の城ラピュタ GUIDE BOOK」に収録するため、堀田さんに書き下ろしのエッセー「アニメーションを作る人々へ」を依頼。堀田さんが1998年に亡くなるまで10年以上、付き合いがあったといいます。
【著者プロフィール】堀田百合子(ほった・ゆりこ)
1949年生まれ。72年慶應義塾大学卒業。堀田善衞長女。エッセーに『諸君、もう寝ましょうか。』(日本エッセイスト・クラブ編『日本語のこころ――’00年版ベスト・エッセイ集』所収、文春文庫、2003年)など。
【ゲストプロフィール】鈴木敏夫(すずき・としお)
1948年生まれ。72年慶應義塾大学卒業。株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。著書に、『仕事道楽 スタジオジブリの現場』(岩波新書、2008年/新版2014年)、『ジブリの仲間たち』(新潮新書、2016年)、『ジブリの文学』(岩波書店、2017年)、『人生は単なる空騒ぎ―言葉の魔法―』(KADOKAWA、2017年)、『禅とジブリ』(淡交社、2018年)、『南の国のカンヤダ』(小学館、2018年)など。