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【検定百景#23】東京シティガイド検定:自分の視点から「東京」を発信しよう

(正解は記事の最後で!)

 日本の首都・東京には、歴史に育まれた伝統や文化、都会のライフスタイルやファッションなど、さまざまな魅力があります。東京シティガイド検定は、そんな東京の「語り手」、すなわち、海外や国内から来た旅行者に、東京の魅力を発信できる人を増やすための検定で、「博多っ子検定」とともにご当地検定の先駆けとして、2003年から実施されています。現在までに17回の試験が開催され、延べ15000人ほどが受検してきました。

 問題の内容は、東京の歴史、地理、インフラ、文化など多岐にわたりますが、テキストを丹念に読み込むことで、合格は十分に可能といいます。毎回の受検者も1000人前後に対し、受検者の合格率は7割~8割と、決して少ないものではありません。
「試験の目的は、様々な人に東京の観光についての理解を深めてもらうことにありますので、東京の過去から現代、地域の特性や出来事、観光に関する全般的な知識をしっかり勉強された方の合格率は高くなります」(検定を運営する公益財団法人東京観光財団の石田貴之さん)

 「私自身も、以前は旅行会社に在籍しており、東京シティガイド検定は受検者の立場から出会いました」と石田さんは続けます。検定を通して、“点”の知識が“線”としてつながっていったのが印象的だったとのこと。「大きかったのは、建築の見方ですね。東京駅の駅舎は近代(西洋的な)建築になっていますが、それは建築にあたった辰野金吾の師が、鹿鳴館の建築で知られるジョサイア・コンドルだからで、つまり一つの建物にさまざまな歴史や関係性を見出すことができました。このようなことは建築に留まりません。より大きな視点から東京を見られるようになることが、検定の魅力だと思います」

 受検に合格後は、東京の魅力を訪ねるボランティアガイド「東京シティガイドクラブ」に参加する道や、またタクシー運転手の場合は、東京乗用旅客自動車協会が認定する「東京観光タクシードライバー」になる道も開かれています。
つまり、東京の魅力を知るだけでなく、自分にとっての「東京」の実践的な発信が可能になることが、本検定の大きな魅力と言えるでしょう。

 なお、今年度の検定は、CBT方式試験(Computer Based Testing)、つまり全国300会場のテストセンターで、コンピューターで試験が行われるとのこと。コロナ禍を受けての対応であるとはいえ、これによって試験の門戸はより広がったと言えるかもしれません。東京を知るチャンスを、有効に活用していきましょう。

例題にチャレンジ!

【問題1】
東京諸島にて最高峰である、標高854メートルを誇る山は?

1. 式根富士
2. 八丈富士
3. 御倉富士
4. 三宅富士

【問題2】
1964年東京オリンピック開催に向け、交通インフラでは、東海道新幹線、首都高速道路、(   )などが開通した。

1. 環状八号線
2. 東急田園都市線
3. 東京モノレール
4. 都営地下鉄新宿線

【正解】タイトル問題=1、問題1=2、問題2=3