1. HOME
  2. オール読物新人賞、101回からは歴史・時代小説対象に特化

オール読物新人賞、101回からは歴史・時代小説対象に特化

 今年で100回目となったオール読物新人賞(文芸春秋社主催)が、来年発表の101回目からリニューアルされることになった。ジャンル不問で短編を公募していたが、歴史・時代小説に特化する。

 もともとは、1952年、短編のエンターテインメント小説を対象として始まった。藤沢周平さん、佐々木譲さん、桜木紫乃さんら、そうそうたる作家がデビューした。62年からは推理小説を対象にしたオール読物推理小説新人賞が始まり、逢坂剛さん、宮部みゆきさん、石田衣良さんらがデビューを果たしている。

 両賞は長く別個の賞となっていたが、2008年、オール読物新人賞に一本化された。今回のリニューアルはそれ以来となる。

 新名称は「オール読物歴史時代小説新人賞」。広く歴史・時代小説の短編を募集する。作品の舞台は国内・国外を問わず、架空の設定もあり。選考委員は安部龍太郎さん、門井慶喜さんのほか、新たに畠中恵さんが加わった。

 オール読物の川田未穂編集長は、「『オール読物』はもともと、歴史・時代小説と親和性の高い文芸誌。次の世代を担う書き手、読者を驚かせてくれるような作品を期待しています」と話す。

 応募は来年2月1日~6月20日。ウェブサイトから受け付ける。(興野優平)=朝日新聞2020年10月31日掲載