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【検定百景#28】国際知識検定:海外が身近になった日本で、目指すは「内なる国際化」

(正解は記事の最後で!)

 「グローバル化」という言葉は、もはやそれほど新しいものではないでしょう。日常で(移住された人も含めた)海外の人と接する機会もありふれていますし、仕事にせよ旅行にせよ、逆に日本人が海外に出向くこともすでに珍しくはありません。しかし、私たちが「国際人」だと胸を張って言えるかとなると、疑問が残るところ。

 国際知識検定は、日本における国際知識の普及を目的として2011年に開始され、これまでに年4回の開催で、延べ約3000人が受検してきました。

 検定を運営する、国際知識普及協会の代表理事・稲川素子さんは、長年、外国人を専門にマネジメントするタレント事務所を経営してきました。そこからある問題意識を抱き、それが検定のきっかけになったと語ります。

 「日本に来る外国人は多く、日本の文化や習慣などを十分に学んだ人も少なくはありません。しかし、受け入れ国である日本人は、何の努力もしなくていいのか。日本人の“内なる国際化”を目指す上でも、検定が必要になると考えました」

 国際知識検定が特徴的なのは、検定が細分化され、受検者が自分の好みに応じた試験を受けられることです。具体的には「国旗」を中心に、インドネシア、韓国、ロシアなど計10の検定が存在し、興味のある検定のみを受けることも、複数の検定を受けることも可能です。「今後はフランス検定など、さらに国も増やしていく予定です」(稲川さん)

 また、それぞれの検定には1級から5級までが存在し、ひとつの検定の各級をすべて合格した人は「国際知識マスター」として認定され、国際知識マスターを3つ取得した人は国際知識スーパーマスター、5つ取得した人は国際知識グランドマスターとして認定されます。

 特に人気なのは「国旗」。1級の合格者も多く、中にはわずかな情報を聞いただけでどこの国旗かを言い当てられる、未就学児の合格者もいるそうです。お父さんお母さん世代も、今後さらなる国際化の上では負けてはいられませんね。

例題にチャレンジ!

【問題1】
オランウータンはインドネシアとマレーシアでしか見られない貴重な猿であるが、この名前はインドネシア語でどういう意味か。(インドネシア検定)

1.森の妖精
2.森の人
3.森の王
4.森の番人

【問題2】
タイは熱心な仏教国ではあるが、土着の精霊信仰も根強く残っている。この「精霊」を指すタイ語の言葉は何か。(タイ検定)

1.バー
2.ピー
3.ラー
4.ルー

【正解】タイトル問題=4、問題1=2、問題2=2