1. HOME
  2. 「月夜の森の梟」全さし絵を展示 画家・横山智子さんが個展

「月夜の森の梟」全さし絵を展示 画家・横山智子さんが個展

 朝日新聞土曜別刷り「be」で人気を集めた作家・小池真理子さんのエッセー「月夜の森の梟」を彩ったさし絵全作が初めて一般公開される。画家・横山智子さんの個展「砕け散った青空を花とするなら-月夜の森の梟と-」で、8月31日から9月6日まで、東京・伊勢丹新宿店本館6階アートギャラリー開かれる。入場無料。

 「月夜の森の梟」は、小池さんが夫であり作家の藤田宜永さんとの死別の哀しみに向き合ったエッセーで、2020年6月から1年にわたり連載された。読者からメールやファクス、手紙などで千通を超すメッセージが届くなど大きな反響を呼んだ。横山さんはレイアウト変更でさし絵がつきだした第16回以降のさし絵を手がけた。深い哀しみを湛えたブルーを基調にした絵は、読者から「『月夜の森の梟』の世界を象徴し、見入ってしまう」という感想も届いていた。

 今回の個展では、「月夜の森の梟」のさし絵全点と単行本の表紙絵など約40点が公開される。横山さんは「先の見えない不安な時期に描いた作品です。『月夜の森の梟』の共感の輪のなかで、画家としての一生のなかでも大切な仕事になりました。多くの人に観てもらえれば」と話す。
 入場無料。午前10時から午後8時まで。最終日は午後6時終了。問い合わせは、伊勢丹新宿店本館6階アートギャラリー(03・3352・1111)。(写真=林幸一郎撮影)