出版科学研究所は26日、2025年の紙の出版物(書籍・雑誌)の推定販売金額が9647億円(前年比4.1%減)となり、1976年以降はじめて1兆円を割ったと発表した。ピークの96年には2兆6千億円に達していたが、その後は減少傾向が続いていた。
発表によると、2025年は週刊誌が前年比17.9%減の513億円で、返品率は初めて5割を超えた。コミックス(単行本)は24年に「呪術廻戦」や「僕のヒーローアカデミア」など大ヒット作が完結し、それに代わる大ヒットがなかったことなどが要因となり、約15%減だった。一方で、書籍は「国宝」「変な地図」などのベストセラーが相次ぎ、2億円増と4年ぶりにプラスになった。
同研究所の原正昭所長は、1兆円は割ったものの「雑誌が厳しい中で、書籍はメガヒットを出して健闘しており、明るい兆しが見える」と分析した。
紙と電子を合わせた出版市場も1.6%減の1兆5462億円で、4年連続のマイナス。コロナ禍前の19年とほぼ同規模に縮小した。
電子は2.7%増。電子コミックは伸び率が鈍化しているが、写真集は好調だという。
(堀越理菜)朝日新聞デジタル2026年01月26日掲載