10月8日は「骨と関節の日」。「ホネ」の「ホ」の字が漢数字の十と八を組み合わせたように見えること、10月は「体育の日」があることから運動器官としての骨の健康や大切さについて考えてもらうのにふさわしい時期であるという理由から、日本整形外科学会が制定しました。
今回紹介するのは、そんな骨のことを考えるのにぴったりの一冊、「ウマは1本の指で立っている!くらべる骨格 動物図鑑」です。
本書は人間とさまざまな動物の骨格をイラストを交えて比べることで、その生態や進化の過程、体のつくりの違いをより深く理解できるようになっています。
たとえば、頭さえ入ればどんなに狭い場所でも通れてしまうネコ。その体から想像する以上に狭いところを行ったり来たりするのを見かけることがあります。これはネコの鎖骨が名残り程度にしかないからなんだとか。手足の動きがほぼ前後だけということから鎖骨が退化して小さくなり、肩甲骨や胸骨と連結していないため、肩幅を自由自在に変えられるのだそう。
また、私たちの日常の動きの中でもヒトならではの骨格が関係しているというものもあります。モノを投げる時に大きく振りかぶれるのは意外にもヒトだけなのだとか。ゴリラやチンパンジーなどもできそうに思えますが、肩甲骨の位置が低いために腕を振り上げることができず、アンダースローやサイドスローでしかモノを投げられないのだそうです。
進化の過程で最適化されてきた動物たちの骨格。見た目だけではわからない、さまざまな発見に満ちた“骨比べ”を楽しんでみてはいかがでしょうか。