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「若い読者に贈る美しい生物学講義」書評 生命の美しさに感動

評者: 長谷川眞理子 / 朝⽇新聞掲載:2020年02月15日
若い読者に贈る美しい生物学講義 感動する生命のはなし 著者:更科功 出版社:ダイヤモンド社 ジャンル:生命科学・生物学

ISBN: 9784478108307
発売⽇: 2019/11/29
サイズ: 19cm/323p

生物とは何か、生物のシンギュラリティ、動く植物、大きな欠点のある人類の歩き方、遺伝のしくみ、がんは進化する…。最新の知見を、親切に、ユーモアたっぷりに、ロマンティックに語…

若い読者に贈る美しい生物学講義 感動する生命のはなし [著]更科功

 地味ながら、とても楽しい本だ。生物とは何だろう? 少なくとも地球上の生物については①膜で囲まれており、②その膜を通してエネルギーと物質を出し入れし、つまり代謝を行い、③自分と同じものを複製する、という存在である。
 そういう生物が、この地球でおよそ40億年前に生まれ、以後、いろいろな種に分かれ、絶滅もしながら現在に至ってきた。では、生物はどんな仕組みで生きて進化してきたのだろう?
 本書は、膜の構造、代謝と発生と複製の仕組み、そして進化という、生物の本質について、現在わかっていることを平易に解説している。もちろん、章立てはあるのだが、どこから読み始めても惹きつけられておもしろい。
 高校までの生物の授業がつまらなかった大人たちも、今、つまらないと思っている生徒たちも、本書を読めば生命の美しさに感動し、もっと知りたいと思うと、私は確信する。