ストーリー
主人公の「ボク」には、かわいくって、愛おしい弟がいる。でも、弟は他の子たちとはちょっと違っている。かけっこをすれば転んでばかり、おしゃべりはつっかえるし、文字だってグニャグニャ。そんな弟を見て、まわりのみんなはコソコソ言っている。弟のことは大好きだけれど、恥ずかしい気持ちになってしまう「ボク」。そして、「こんな風に思ってしまう自分はダメな子?」と、自分を責める日々。ある日、同級生からいじめられていた弟を助けると、弟は「ボク」に悲しそうにつぶやく。「おにいちゃん、みんなとおなじくできないよ」。その言葉をきっかけに「ボク」の心は徐々に変わりはじめる……。
きみはひとりぼっちじゃないよ
この絵本のストーリーは、著者である湯浅さんの幼少期の実体験に基づいています。小学生だった当時、みんなと同じようにふるまえない弟がかわいそうで「代わってやりたい」と思う一方、恥ずかしくも感じていたそうです。そんな気持ちを抱いてしまう自分はおかしいのではないかと自身を責めたこともあったといいます。それでも、一緒の時間を長く過ごす中で弟からたくさんのことを教わり、「結局自分は弟が大好きなんだ」と素直に思えるようになったと湯浅さんはつづっています。
「きょうだい児」が抱える悩みや不安、孤独な気持ちをありのままに描くことで、自身と同じ「きょうだい児」に、「きみはひとりぼっちじゃないよ」というメッセージを届けたい。そして同時に、当事者以外の人にも、「きょうだい児」がもつ独特な悩みへの理解を深めてほしい。そんな強い願いが込められた一冊です。
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『みんなとおなじくできないよ 障がいのあるおとうととボクのはなし』を「好書好日」メルマガ読者10人にプレゼントします。応募にはメルマガの登録が必要です。応募フォームから登録できます。締め切りは2021年6月24日正午まで。