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伝統的な生産が途絶えた接着剤の歴史たどる『膠を旅する』

 動物を原料とする膠(にかわ)は、絵画や建造物、工芸品、楽器の接着剤として使われてきた。武蔵野美術大学の共同研究を基に編まれた『膠を旅する』(内田あぐり監修、国書刊行会・4180円)は、大阪や東京、兵庫など皮革産業の現場を歩き、伝統的な生産が途絶えた膠の歴史をたどる。命を余すことなく使い切る営みを記録した一冊。=朝日新聞2021年7月3日掲載