1. HOME
  2. ニュース
  3. 『女帝 小池百合子』で大宅賞を授賞した石井妙子さん 「覚悟決め、書くべきことを」

『女帝 小池百合子』で大宅賞を授賞した石井妙子さん 「覚悟決め、書くべきことを」

贈呈式でスピーチする石井妙子さん=東京都千代田区

 第52回大宅壮一ノンフィクション賞の贈呈式が6月23日、東京都内であった。『女帝 小池百合子』(文芸春秋)で受賞したノンフィクション作家の石井妙子さんは、「覚悟を決めて書くべきことを書きたいと思った」と話した。

 受賞作は、小池百合子都知事の素顔に迫るノンフィクション。昨年、都知事選を控えての刊行は大きな話題を呼んだ。

 「どういう表現で書くべきか、とても悩んだ」というが、「ノンフィクションは人間を書くのが本来の目的。批判を恐れて抑えた表現に逃げると、それが果たせなくなってしまう」と、批判を受けることも覚悟の上で書いたと話した。

 書いているうちに見えてきたのは、小池氏を支持してきた社会のありようだったという。

「彼女を通して、彼女を生み出した時代と社会を改めて見つめ直したかった。小池百合子さんという人は、私たちがつくり出したと考えている」(興野優平)=朝日新聞2021年7月14日掲載

>朝日新聞都庁キャップが読む「女帝 小池百合子」 「乱世」で輝く政治家の資質問う貴重なノンフィクション

>「女帝 小池百合子」書評 華麗な自分語りの「演出」に迫る