主婦の友社の児童向けシリーズ「ミステリ図書室」が昨年11月の創刊以来、少しずつ刊行点数を増やしている。阿津川辰海さんや辻堂ゆめさんら、近年の推理小説界を担う作家たちの新作が並び、大人のミステリー好きも見逃せない。
立ち上げのきっかけは、2年前に刊行した結城真一郎さんの『やらなくてもいい宿題』=写真左。転校生の謎を明かすため、小学生が算数問題バトルを繰り広げる。担当編集者の新井麻子さんによると、学習読みものとして企画されたが、映画にもなった『#真相をお話しします』で注目の作家だけあって、発売前に重版が決まった。「リアリティーのある子どもの世界に、しっかりした謎解きと意外な結末がある。そうした要素のある物語は普遍的に好まれるんだなと思い、シリーズ化を決めました」
6月には続編が「ミステリ図書室」の1冊として刊行予定。往年の少年探偵団もののように、学級文庫にずらりと並んでほしいシリーズだ。(野波健祐)=朝日新聞2026年5月2日掲載