ISBN: 9784296208654
発売⽇: 2026/03/13
サイズ: 18.8×2.3cm/400p
「サム・アルトマン評伝」 [著]周恒星
先日、愛用するチャッピーに私の記事を読ませ、あるテーマで原稿を書かせてみた。自力で書いたものと両方知人に見せたら、チャッピー筆のほうがいいと言われて大ショック……。そのチャッピー、チャットGPTを生んだ会社、オープンAI創業者の評伝。
8歳の誕生祝いがマッキントッシュでスタンフォード大ではAI・ロボット研究室に。中退し携帯電話の位置情報共有アプリ会社を創業、その会社を売却してベンチャーキャピタル(VC)業界へ。2015年にイーロン・マスクとオープンAIを設立。30歳だった。
AIの開発はグーグルらテックの巨人たちも心血を注いでいた。スタートアップが巨人と競争? しかし「シリコンバレーの歴史とは、スタートアップが大手企業を倒してきた歴史」だ。かつてのグーグルのように。
マスクが離れ、資金不足に陥ると、「老朽化が進んで肥大化した老人ホーム」マイクロソフトから10億ドルの出資を得る。そして22年11月、アルトマンはツイッター(現X)でチャットGPTのリリースをつぶやく。ユーザーは公開5日目に100万人を突破。怒濤(どとう)の勢いが続くも、彼は翌年11月、取締役会で突然解任される。社内外で大混乱、顧客は離れ、マイクロソフトの株価は急落、結局5日後に復帰……。
このめまぐるしさとカネの巨額さよ。スティーブ・ジョブズが「クーデター」でアップルを追われた時、復帰は12年後。スピードはぎゅっと凝縮、金額はふくれた。
彼は人の縁を大事にし、VC時代の清掃員が今もオープンAIで働く。営業ではあらゆるドアをたたき、相手を直撃しねばる。「自信の力はとてもパワフル」と己を信じる。意外に古風というか基本に忠実なのだ。
40代に入ったばかりの彼。シリコンバレーを超え「もっと大きな役割を果たしたいと熱望」する。これからどうするのだろう。あ、この書評は自力で書きましたよ。
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ジョウ・ホンシン 中国のジャーナリスト。北京を拠点にウェブメディアを運営。中国文化、テクノロジーの記事を発信。
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牧高光里訳