第14回河合隼雄物語賞(河合隼雄財団主催)の授賞式が10日、京都市内であり、小説「おにたろかっぱ」(中央公論新社)で受賞した戌井昭人さんが喜びを語った。
3歳のタロと崖っぷちミュージシャンの父ちゃんが最後の巡業に出る様子を描いた長編小説。選考委員の松家仁之さんは「魂と呼ぶほかのないものが、父、3歳の息子タロ、その母の3人家族の間をのびのびと飛び交っている」と評した。
戌井さんは「自分の息子のことや、出会った身近な人のことを書いた。下世話なくらい賞がほしい、ほしいと思っていたので、受賞の連絡をもらって『きたー!』と思いました」と振り返った。河合隼雄学芸賞は「該当作品なし」だった。(松本紗知)=朝日新聞2026年7月29日掲載