この度、『贖罪(しょくざい)』英語版が、アメリカで最も権威のあるミステリー賞、エドガー賞(最優秀ペーパーバック・オリジナル部門)にノミネートされました。作家デビュー十周年、ものすごいご褒美をもらえたことに、大興奮です。発表は、四月二六日、ニューヨークのグランドハイアットホテルで行われます。
日本の主だった文学賞の発表は、候補者が一堂に会することはなく、それぞれが担当編集者など数名と、飲食店(私の場合、候補作のタイトルにちなんだ名前の店が多いです)などで待機し、電話連絡を受けて、受賞した場合のみ、指定された会場に向かうのですが、エドガー賞の場合は、アカデミー賞のように、各賞の候補者や関係者が集った中で、発表されるのです。
そんな、緊張感漂うハレ舞台に、行ってこようと思います。受賞したい、受賞できる予感がする、ノミネートされただけでもすごいことじゃないか。日ごと、気分は変わりますが、おそらく、一生に一度のチャンスです。これを楽しまないのはもったいない。旅行はいつも軽装ですが、お土産をたくさん持って帰られるよう、大きめのスーツケースを買いました。ニューヨークのガイドブックも二冊購入し、ミュージカルを観る計画なども立てています。しかし、まだ一つ、重要なものが準備できていません。
LBD(リトル・ブラック・ドレス)です。エドガー賞の案内状に、女性の衣装として指定されているのですが、人生初の言葉、どんなものかよくわかりません。調べると、装飾の少ない黒一色のドレス(ワンピース)、とあるのですが、礼服とは少し違うみたいです。
デパートなどをまわってみたものの、これだと思えるものになかなか出会えません。近頃は、街に出かけても、テレビを見ていても、黒い服ばかりが目に留まるようになりました。ステキなLBDに出会えますように。なんだか、目標も変わっています。LBD含め、どうか、よい報告をさせていただけますように。
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