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誰がどんな刀で斬り合ったのか

新選組と刀 著者:伊東 成郎 出版社:河出書房新社 ジャンル:芸術・アート

価格:1728円
ISBN: 9784309226514
発売⽇: 2016/01/22
サイズ: 19cm/206p

剣技を磨いた新選組にとって、刀剣はまさしく武士の魂そのものであった。佩刀、鞘、用達研師、標準刀、手槍、鍔など、気鋭の研究者が、新選組にまつわる剣の実際に迫る。【「TRC …

評者:朝日新聞読書面 / 朝⽇新聞掲載:2016年02月21日

新選組と刀 [著]伊東成郎

 「今宵(こよい)虎徹は血に飢えている」とは昔の時代劇で知られた近藤勇の決めせりふ。近藤の刀は、偽物も多かったという名刀・虎徹の本物だったのか。本書によると、本物を持っていたともいなかったとも確たる証拠はないが、本人は信じてプライドのよすがとしたようだ。あまたの新選組隊士の中で、その刀が刀工の名とともに伝わり、実物が残っているのは土方歳三。同時代史料による刀のイラストと銘が伝わるのは山南敬助。ほかは、沖田総司の「菊一文字」を始め通説を裏付ける証拠はいまのところないらしい。動乱の幕末、誰がどんな刀で斬り合ったのか、史料を精査して追う。新選組と幕末の歴史に、刀剣という視点が新鮮だ。
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 河出書房新社・1728円