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「ゼロ!―こぎゃんかわいか動物がなぜ死なねばならんと?」書評 意味もなく命を奪う仕事はしたくない

評者: 朝日新聞読書面 / 朝⽇新聞掲載:2012年08月19日
ゼロ! こぎゃんかわいか動物がなぜ死なねばならんと? 著者:片野 ゆか 出版社:集英社 ジャンル:暮らし・実用

ISBN: 9784087714579
発売⽇:
サイズ: 19cm/325p

いまだ年間20万頭もの犬猫が殺処分されている中、「殺処分ほぼゼロ」を実現した熊本市動物愛護センターの10年間の闘いを綴る。日本一カッコいい行政マンたちの物語。WEB文芸『…

ゼロ!―こぎゃんかわいか動物がなぜ死なねばならんと? [著]片野ゆか

 かつて7割を超えていた犬の殺処分をほぼゼロにしたとして、2009年に多くのメディアで紹介された熊本市動物愛護センターの10年間を追ったノンフィクション。
 「こん仕事は、ドロドロしとっとよ」。ある職員の言葉どおり、すべては一筋縄ではいかない。だが「意味もなく命を奪う仕事はしたくない」という強い意志のもと、身勝手な理由で犬猫を持ち込む飼い主をときには声を荒らげて説得し、予算のない中、地道な手作業で動物管理棟の環境改善をしていく。現在も困難は多いというが、トップの運営方針と職員の熱意がかみあい、多くの人を巻き込んで状況を変えていく力には目を開かされる。
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集英社・1470円