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『「地図感覚」から都市を読み解く』書評 こつの一つは「面でつかむ」こと

評者: 石川尚文 / 朝⽇新聞掲載:2019年04月20日
「地図感覚」から都市を読み解く 新しい地図の読み方 著者:今和泉隆行 出版社:晶文社 ジャンル:歴史・地理・民俗

ISBN: 9784794970732
発売⽇: 2019/03/14
サイズ: 19cm/253p

方向音痴でない人は、地図から何を読み取っているのか? 実在しない架空の都市の地図を描き続ける鬼才「地理人」が、地図に散らばるあらゆる情報をキャッチする方法を、日本全国の特…

「地図感覚」から都市を読み解く 新しい地図の読み方 [著]今和泉隆行

 いまどき地図といえば、スマホやカーナビの画面で見る機会がほとんどだろう。目的地や道順を調べるには圧倒的に便利だ。
 でも、地図にはさらに深い使い方、楽しみ方がある。それには紙の地図の特徴も生かした「アナログな地図感覚」が役に立つ――本書はそのことを分かりやすく教えてくれる。
 こつの一つは「面でつかむ」ことのようだ。ある広がりの中で、道路や鉄道がどのように走っているか。建物や施設がどう配置されているか。じっくり見極めると、地形や街の今の特徴だけでなく、地域の歴史まで見えてくる。
 佐賀と佐世保、静岡と新潟のにぎわい方の違いを地図から読み解くなど具体例も豊富だ。小学校の大きさが縮尺の目安になるといった、ネット地図でも使える小技の紹介もある。
 鉄道の時刻表などにも通じるが、想像を膨らませて「全体像」を把握するには、紙のメディアもまだまだ役立ちそうだ。