もうすぐクリスマス。イルミネーションやクリスマスマーケットなどのイベントも今年は自粛ムードが漂う中、クリスマス気分が楽しめる図鑑を見つけました。
その名も「世界のスノードーム図鑑」。著者のカルロス矢吹さんは、世界各地を旅するたびにスノードームを収集してきたというスノードームコレクター。本書は、そのコレクションを「文化&風習系」「動物系」「世界遺産・名所系」など、独自の分類でまとめた図鑑です。
スノードームは海外ではスノーグローブと呼ばれ、その起源は定かではないものの、1800年代初頭には既にあったといわれています。原点は水の入ったガラスのペーパーウェイトだったんだとか。その後、1889年のパリ万国博覧会で万博のシンボルともなったエッフェル塔のスノードームがお土産として話題になり、ヨーロッパを中心に広がっていったそうです。
スノードームというと、きらびやかでメルヘンチックなイメージがありますが、モチーフの自由さも魅力の一つなのかもしれません。
例えば、オランダのスノードームは、チューリップや民族衣装などの定番だけでなく、観光名所でもある売春地区「飾り窓」をモチーフにしたものや、マリファナをおどろおどろしいキャラクターにしたものまであり、なかなかとんがっています。売春が合法、マリファナが条件付きで許容されているオランダならではのスノードームです。
土産物として広がったこともあってか、手のひらサイズの球体に広がる景色には各地の文化や歴史が色濃く反映されているものが多いのもスノードームの面白いところ。ページをめくるたびに、ちょっとした旅行気分が味わえること請け合いです。