『飛ぶ教室』『ふたりのロッテ』などで知られる児童文学の大家エーリヒ・ケストナーが書いた、唯一の大人向け長編小説『ファビアン あるモラリストの物語』が、「さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について」として映画化されました。2021年ドイツ映画賞で最多10部門にノミネートされ、主要3 部門を受賞した注目作。主演は「ある画家の数奇な運命」で注目され、ドイツ映画界のトップスターのひとりに名を連ねるトム・シリングです。
舞台は1931 年、ナチス台頭前夜のベルリン。不況のさなか、作家志望のファビアンは目的のない日々を過ごしています。そんなとき、女優になる夢を持つコルネリアと出会って恋に落ちますが、彼女はやがて彼の元から去っていきます。ただ一人の親友、ラブーデも破滅の道をたどっていき――。世界が大きく変わる予感と不安の中で、どこへ行くべきか惑うファビアンの姿は、どこか現代にも重なります。
6月10日の公開に先駆けて、6月8日(水)午後5時から、東京都港区のゲーテ・インスティトゥート東京で開かれる試写会に、好書好日メルマガ読者3組6名をご招待します。上映後にはトム・シリングによる約20分のオンライントークも予定しています(応募にはメルマガの登録が必要です。応募フォームから登録できます)。締め切りは2022年5月30日正午まで。