出版科学研究所は2月、2022年のコミック市場規模を発表した。紙と電子を合わせた推定販売金額は、前年比0.2%増の6770億円。コロナ禍の巣ごもり需要やメガヒット作品があった過去2年に比べると、微増にとどまった。紙と電子を合わせた出版市場に占めるコミックのシェアは同1.1ポイント増の41.5%で、電子の統計を始めた14年以降で最大となった。
紙のコミック単行本とコミック誌を合わせた推定販売金額は同13.4%減の2291億円。電子コミックは同8.9%増の4479億円と、統計開始以来初めて伸び率が1桁に縮小した。
新刊点数は同5.7%増の1万4187点。研究所の担当者は「ウェブやアプリの連載媒体が増えていることが背景にある」と話す。(田中ゑれ奈)=朝日新聞2023年3月8日