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「谷川俊太郎 絵本★百貨展」 映像・朗読・立体作品…絵本の世界がアートに

絵本「おならうた」から生まれた「おならドーム」。ドームの内側には原画が展示されている=東京都立川市

 詩人の谷川俊太郎さんは、画家や写真家とコラボレーションして200冊にも及ぶ絵本の文を手がけてきた。そのうち約20冊を取り上げた展覧会「谷川俊太郎 絵本★百貨展」が東京都立川市のPLAY! MUSEUMで開かれている。クリエーターが絵本に着想を得て、映像や立体作品を制作。空間全体を使い、谷川さんの絵本の世界を思い思いに表現している。

 「おならうた」(絵・飯野和好)をモチーフに、アートディレクターのminna(ミンナ)が手がけたのは「おならドーム」=写真。黄土色のドームの中に原画が置かれており、時折おならの音まで聞こえる。遊び心あふれる作品だ。

 擬態語と絵で構成されるベストセラー絵本「もこ もこもこ」(絵・元永定正)は、映像作家の岡本香音さんが動きのある映像インスタレーションに仕上げた。谷川さんの朗読とともに楽しむことができる。

 本展覧会のために作った新作「すきのあいうえお」は、「谷川さんの好きなもの」と、それに呼応する写真(撮影・田附勝)による映像作品だ。

 会期は7月9日まで。全国へ巡回予定。(田中瞳子)=朝日新聞2023年5月10日掲載