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農業から現場を活性化する女性

NTTドコモアグリガールの突破力 [編著]NTTドコモ IoTデザインプロジェクトチーム

 企業内の正式な組織でもなければ、リーダーもいない。「農業に関わる仕事に少しでも携わるもの」は自己申告制で登録できる。それがNTTドコモのアグリガールだ。
 ドコモが農業ICT(情報通信技術)化事業に進出する際、担当した2人の女性社員が生みの親。農業は「料理や食」に密着している、と3年前に発足させた。今では100人ほどが各地で自発的に活躍している。
 活動の特徴は、肩書に縛られず、自由に動いて企業や自治体などを結びつけ、どの当事者もメリットが得られるような「エコシステム」の構築に注力していることだ。
 相手の夢に対する共感を大切にする。アグリガールの名称も「ラブリー」な要素が入りやすくなるとの考えから。
 センサーが測定した水田の状況をスマートフォンで確認するシステムや、牛の出産の兆候をメールで知らせ、人が確実に立ち会えるようにして分娩(ぶんべん)事故を防ぐシステムの導入などを次々手がけた。
 この実績が国を動かし、多様な分野で女性の力を生かすため、企業や自治体を問わず参加可能な「IoTデザインガール」へと発展した。
 日本企業の現場活性化のカギは、女性が握ると実感する。=朝日新聞2018年2月18日掲載