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シルクロード検定、「関心のきっかけに」 第2回までに300人申し込み

 ユーラシアを横断し、紀元前から16世紀まで栄えたシルクロード。この交易路に関する知識を問う「シルクロード検定」が先月実施された。同実行委員会の主催で2017年度にスタート。今回の第2回までに約300人が申し込み、初級にあたる3級と中級相当の2級で全体の約3割が合格した。

 シルクロードを研究する第一線の学者が数多く関わっているのが特徴。実行委員会委員長を務める前田耕作さんは「今でこそシルクロードの世界遺産登録などは中国中心で進んでいるが、元々は東京芸大の故・平山郁夫学長が意義を主張し、広まった。東の終着点も中国の西安ではなく、私たちは日本の奈良と考えている」と話す。

 「にもかかわらず、日本での関心はかつてほどではない。『多くの人が再びシルクロードに関心を持ってくれるきっかけに』と思い、検定を始めた」

 初年度は受検用テキストなどもなかったが、『読む事典 シルクロードの世界』(検定実行委員会編、NHK出版)を今年2月に刊行。7月からは朝日カルチャーセンター新宿で、関連講座「ザ・シルクロード―探検家篇」も開講される。2級合格者が一定数に達した段階で、上級の1級検定も実施する予定だ。(編集委員・宮代栄一)=朝日新聞2019年4月17日掲載

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<3級の問題>
 中国の敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)第220窟の北壁「薬師浄土変」(642年)の天女の舞はアジアのソグディアナから唐に伝わり流行したある舞踊を表しているといわれます。アップテンポの音楽に合わせて急ピッチで左右に旋回する、主に女性の舞踊を指すとされるのは、次のどれでしょうか。
(1)胡騰舞(2)胡旋舞(3)鳳凰舞(ほうおうのまい)(4)柘枝舞(しゃしぶ)

 答え・・・(2)