「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」「ブレンダンとケルズの秘密 」で世界が注目するアイルランドのアニメーション・スタジオ、カートゥーン・サルーン。設立メンバーのひとり、ノラ・トゥーミー初の単独監督作品「ブレッドウィナー」が、12月20日から全国で順次公開されます。42の国と地域、102の映画祭で上映され、観客賞などを数多く受賞した話題作で、第90回アカデミー賞にもノミネートされました。
舞台は2001年のアメリカ同時多発テロ事件後のアフガニスタン、カブール。11歳のパヴァーナは、お話を作って家族に聞かせるのが上手な女の子。しかしある日、父親がタリバンに捕まり、パヴァーナたちの暮らしは一変します。女性一人での外出が禁じられているため、パヴァーナは髪を切り、“少年”になって一家の稼ぎ手(ブレッドウィナー)として町に出ます。そこでパヴァーナが目にした新しい世界とは。そして家族の運命は――。
原作は、カナダの作家で平和活動家のデボラ・エリスが、パキスタンの難民キャンプで、アフガニスタンの女性や少女から聞き取った話を元に書き上げた『生きのびるために』(さ・え・ら書房)。17カ国語に翻訳され、数々の文学賞を受賞したベストセラー児童文学です。トゥーミー監督は主人公の目の表情に恐怖や怒り、希望を語らせる細やかな演出によって、子どもだけでなく大人にも「おとぎ話の勇気ではなく、現実の勇気を見せたいと思った」と語っています。
12月20日の日本公開を記念し、原作本を「好書好日」メルマガ読者3人にプレゼントします。(応募にはメルマガの登録が必要です。応募フォームから登録できます)。締め切りは2019年12月16日正午まで。