本格的に突入するゴールデンウィーク。祝日が続くと街中で目につくのが日の丸、日本の国旗です。公共施設やバス、商店街などに掲げられているのを見かけますが、かつては祝日のことを「旗日」といって多くの一般家庭でも掲げていたんだとか。そんな旗日の連休中にこそ、国旗のことをもっと知ってみてはいかがでしょうか?
「そんなわけで国旗つくっちゃいました!図鑑」は、旗の基礎知識にはじまり、208の国と地域の旗をまとめた一冊。NHK大河ドラマ「いだてん」に登場し、国旗考証も担当した国旗研究の第一人者、吹浦忠正さんが監修しています。各国の国旗の成り立ちや意味を中心に、人口や面積などの各種データ、国の歴史や特徴などの豆知識をかわいいイラストと共に紹介しており、見ていて飽きません。
国旗の中の多数派、たてや横に3分割して3色使った三色旗のはじまりは、オランダの国旗なんだそう。上から「赤・白・青」と横割りに配色された三色旗の赤は、もともとはオレンジ色でしたが、大航海時代に船に掲げた国旗のオレンジが目立たないことから現在の配色に変更されたといいます。
この配色を組み替えて作られたといわれているのがロシアの国旗で、造船技術などで世界をリードしていたオランダに憧れて、その配色を真似たんだとか。さらに、ロシア国旗の「白・青・赤」の組み合わせは東欧のスラブ諸国の国旗の色にも影響を与え、スラブ民族の伝統色となりました。
同じように、アフリカの国旗に多いのが「緑・黄・赤」の組み合わせ。これは、植民地時代にも独立を保っていたエチオピアの国旗にならって、アフリカ諸国が独立する際にこぞって使ったからだそうです。
各国の国旗がいまのデザインとなった背景を知ると、国の歴史や国同士のつながりもよりいっそうクリアに見えてきます。おうちで国旗を巡る旅、想像以上の発見があるはずです。