学校に行けない、友達に会えない……。新型コロナウイルスの影響で子どもたちの毎日も大きく変わりました。こんな時こそ、子どもの権利について考えてみませんか。日本も批准する「子どもの権利条約」の普及を目指す団体が4月、条約をやさしく解説した「ワニブタ絵本ガイドブック」を発行しました。
作成したのは「子どもと文化のNPO Art.31」(長野県)。愛くるしいワニやブタのイラストと共に、条約が保障する子どもの権利について、わかりやすい言葉で説明している。
例えば遊ぶ権利。すべての子どもに「仲間とともに遊ぶ時間・場所」が保障されるとし、遊びは「子ども時代の主食となる最も大事な活動」と強調する。また「子どもの最善の利益」を実現するには子どもの気持ちや声、願いを反映させなければならないとし「子どものことは子どもに聞こう!」と呼びかける。
同法人の大屋寿朗代表は「緊急事態の時にこそ、大人は子どもの声に耳を傾け、尊重する姿勢を忘れてはいけない。子どもたちにも、当たり前に持っている自分の権利について興味を持ってもらえれば」と話す。=朝日新聞2020年4月25日掲載