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料理研究家と料理人の目線を掛け合わせたレシピ
材料(1人前)
・にんにく(粗みじん) 2かけ
・鷹の爪(輪切り) 1本
※水に20分浸けて柔らかくしておく。辛いのが苦手なら少なめに。
・パスタ(1.4㎜) 100g
・オリーブ油 大さじ1
【A】
・水 350cc
・顆粒コンソメ 小さじ1
・塩 1〜2つまみ
・オリーブ油(仕上げ用) 大さじ1
・醤油(お好みで)
作り方
1. 小さめのフライパンに油とにんにくを入れ、強火にかける。シュワシュワ音を立てはじめたら弱火にし、フライパンを傾けて油だまりを作り、柴犬色になるまで炒める。鷹の爪も加え、サッと炒める。
2.【A】を加え、強火にして沸騰させる。
3. 弱めの中火にし、パスタを加える。混ぜながら5分煮詰めて、スープをほぼぜんぶパスタに吸わせる。
4. 水分量が写真くらいに減ったら、オリーブ油を回しかけ、火を止めてゆすりながら混ぜる(汁気が多ければ強火で熱して飛ばす)。味をみて、足りなければ塩を加える。
出典:『リュウジ式 至高のレシピ』(ライツ社)
リュウジさんひとこと
「至高のペペロンチーノ」のポイントは、わざとフライパン一つで茹でて作ること。これはすごくズボラなように見えて、実はすごく考え抜いて作ったレシピなんです。料理研究家と料理人のいいところを混ぜて作ったレシピ。僕自身、考え方としては料理研究家と料理人が半々な人間なんですよね。
フライパン一つで作る、味付けにご法度とされているコンソメを使うというのは、料理をラクにするという意味で料理研究家的な視点です。でも実は、フライパン一つで作るというのは、料理人的な理屈にも叶っているんです。
どういうことかというと、お店で作るパスタは、一つの鍋で注文が入る度に何回も湯がくのでパスタの茹で汁の濃度がすごく高い。だから、油と茹で汁が乳化してパスタによく絡みます。だけど、家庭で茹でるのは1食か2食分くらいなので、そうはいかない。だから、フライパン一つで煮詰めることで、茹で汁に流れるでん粉を濃くしているんです。そうすることで、パスタに一体感が生まれます。これは僕がコックをやっていたときに実際にレストランで学んだこと。それを家庭料理に生かして作ったレシピが、この「至高のペペロンチーノ」なんです。
(構成:岩本恵美)