「スマホ漬け」の日々を過ごしていませんか? ブリュノ・パティノ(パリ政治学院准教授)著『スマホ・デトックスの時代 「金魚」をすくうデジタル文明論』(白水社)は、スマホ依存症を脱するための「処方箋」です。
本書でパティノさんは「わたしたちは、スマホの画面という鉢のなかに閉じ込められ、「通知」に隷属する「金魚」になってしまった──。」と現代人を表します。
その背景には、GAFAMなど巨大IT企業が人工知能を駆使して、収益のために人々の関心を競うアテンション・エコノミー(関心経済)があると指摘します。
グーグルはミレニアル世代の若者の「注意持続時間」は9秒間だと推定します。それは金魚より1秒間長いだけ。若者たちの関心を常時満たすために、個人データを活用して彼らが退屈する前に新たな関心を再び呼び起こすのだといいます。
わたしたちは、電子メールはもちろん、FacebookやTwitterの話題、YouTubeやTiktokのライブ配信、NetflixやAmazon Primeの動画、AIに加工された画像などに、四六時中翻弄されつづけています。では、スマホに奪われてしまった時間を取り戻すにはどうすればよいか? 本書は、アテンション・エコノミーの罠に陥ることなく、デジタルメディアと健康的につきあう方法を解説します。
東京大学大学院情報学環教授の林香里さんも、〈テック企業に監視されて生きる現代人を「金魚」になぞらえ、「関心の奴隷化」のすすむ時代に警鐘を鳴らす必読書。〉と推薦を寄せています。
本書の「第1章 九秒間」を、じんぶん堂で全文紹介しています。
スマホ・デトックスの基礎知識 アテンション・エコノミー(関心経済)にご用心!
『スマホ・デトックスの時代 「金魚」をすくうデジタル文明論』を、好書好日メルマガ読者5人にプレゼントします(応募にはメルマガの登録が必要です。応募フォームから登録できます)。締め切りは2023年1月13日正午まで。