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「ムツゴロウ」畑正憲さん死去 北海道に「動物王国」、映画でも活躍

2011年10月、作家の畑正憲さん=東京都港区

 「ムツゴロウ」の愛称で親しまれ、テレビの動物番組で人気を博した作家の畑正憲(はた・まさのり)さんが5日、心筋梗塞(こうそく)で死去した。87歳だった。葬儀は家族で営む予定。

 1935年に福岡市で生まれ、旧満州で幼少期を過ごした。54年に東京大学に入学し、理学部生物学科で学んだ。大学院を経て学習研究社に入り、動物の記録映画の製作に取り組んだ。

 68年に退社すると、作家活動を本格化させ、「われら動物みな兄弟」で同年の日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。

 71年に北海道浜中町の無人島・嶮暮帰(けんぼっき)島に家族で移り住み、翌年には「ムツゴロウ動物王国」を対岸に開いた。「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウの動物交際術」など多くの著書をあらわし、77年には菊池寛賞を受けた。

 80年にフジテレビ系列で「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」の放映がスタート。畑さんと動物たちとのふれあいが人気を博し、20年以上続く長寿番組となった。86年に公開され、大ヒットした映画「子猫物語」では監督を務めた。

朝日新聞デジタル2023年04月06日掲載

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