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上半期ベストセラー、村上春樹さんが10年ぶり総合1位 雨穴さんも2冊ランクイン

村上春樹「街とその不確かな壁」(新潮社)

 2023年の上半期ベストセラーが発表され、村上春樹さんの「街とその不確かな壁」(新潮社)が総合首位を獲得した。6年ぶりの書き下ろし長編は刊行2カ月で38万部を発行した。取次大手の日販によると、村上さんの作品が上半期1位になるのは「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」以来、10年ぶり。

 総合部門(22年11月22日~23年5月20日の集計。全集、文庫、コミックを除く)では、ウェブライター出身のホラー作家・雨穴さんが「変な絵」(5位、双葉社)と「変な家」(8位、飛鳥新社)でランクイン。物語と連動したYouTube動画やSNSで人気を広げている。

 総合3位は、大人の脳トレ本としての需要も高かった小杉拓也さんの「小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本」(ダイヤモンド社)。7位は磯田道史さんの「日本史を暴く」(中公新書)、9位は橘玲さんの「バカと無知」(新潮新書)と、いずれも新書が入った。(田中ゑれ奈)=朝日新聞2023年6月28日掲載