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英小説家フォーサイスさん死去 「ジャッカルの日」「戦争の犬たち」

フレデリック・フォーサイスさん=2003年3月、ロンドン、松本仁一撮影

 「ジャッカルの日」や「戦争の犬たち」、「オデッサ・ファイル」といったミステリー作品で知られる英国の小説家、フレデリック・フォーサイスさんが9日、病気のために自宅で亡くなった。代理人が発表した。86歳だった。

 フォーサイスさんは英空軍のパイロットを経て、ロイター通信や英公共放送BBCの戦争特派員を務めた。記者の経験を生かして1971年に発表した「ジャッカルの日」は各国でヒットし、2年後には映画化もされた。

 執筆は実体験や綿密な取材に基づき、細部にこだわった。84年出版の「第四の核」では、ソ連のKGB(国家保安委員会)が英米関係を緊張させるための陰謀を描いた。現代にも通じる話だとして、長く読まれている。

 代理人によると、出版した著作は25冊以上になり、世界で7500万部以上売れたという。2015年には英紙サンデー・タイムズに対し、英対外情報部(MI6)の任務に20年以上携わっていたと告白していた。

(ロンドン=藤原学思)朝日新聞デジタル2025年06月10日掲載

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