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(本の舞台裏)奥多摩の廃校舎に「図書館」

愛書家の蔵書や雑誌の創刊号バックナンバーなどが公開された奥多摩ブックフィールド=東京都奥多摩町

 東京のJR奥多摩駅からバスで約30分。奥多摩湖そばに「山のまちライブラリー 奥多摩ブックフィールド」はある。廃校になった奥多摩町立小河内小学校の校舎の一部を借り、主に町外の愛書家や出版関係者の蔵書を公開している=写真。

 全国1200カ所を超す「まちライブラリー」の一つ。提唱者の礒井純充さんが木造校舎の活用計画を知り、知人を誘い2018年に始めた。

 蔵書は約1万5千冊。ドイツ文学、美術展カタログ、雑誌創刊号など様々だ。戦前の出版年鑑もある。書店のブックカバーコレクションも。

 11月に開かれたイベントでは、補修した本の展示や、廃棄される本を共同保存する活動の報告、地元のフリーマガジン関係者の対話などがあり、約70人が参加した。

 最後の卒業生のメッセージが黒板に残る教室。本とともに、学びやの懐かしい気分も味わえる。

 開室は原則、毎月第1土曜日。詳細はサイト(https://okutama.org/)。(藤生京子)=朝日新聞2025年12月6日掲載