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沖縄を考えるための手がかり

暴力と差別としての米軍基地 沖縄と植民地−基地形成史の共通性 (未来への歴史) 著者:林 博史 出版社:かもがわ出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政

価格:1836円
ISBN: 9784780307382
発売⽇:
サイズ: 20cm/175p

なぜ沖縄にだけ基地が押しつけられるのか? プエルトリコなどにおける住民排除の米軍基地建設過程を検証しつつ、これまで研究されることの少なかった占領直後の横暴な沖縄基地建設と…

評者:朝日新聞読書面 / 朝⽇新聞掲載:2015年01月11日

暴力と差別としての米軍基地 沖縄と植民地 基地形成史の共通性 [著]林博史

 国外に約700カ所ある米軍の基地ネットワークは、米国や英仏などの植民地を利用して作られた。プエルトリコ、キューバのグアンタナモ、マーシャル諸島などで住民を強制退去させ、基地を建設した「植民地主義的」で「人種主義的」な歴史をたどり、その典型例が沖縄だと著者はいう。沖縄での女性に対する性暴力の実態も検証した。
 グリーンランドでは、米政府の意向を受けて、本国のデンマーク政府が住民を強制退去させ、米軍基地が建設された。沖縄を連想させるが、グリーンランド自治政府は昨年、先住民の強制排除など、人権侵害を調査する委員会の設立を表明したという。沖縄の今後を考えるための手がかりが詰まった一冊。
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かもがわ出版・1836円