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詩や伝説、イランの子どもの本紹介 東京・上野、170点展示

 東京・上野の国立国会図書館国際子ども図書館で、展示会「詩と伝説の国――イランの子どもの本」が開かれている。今年が日本とイランの外交関係樹立90周年にあたり、同図書館が企画。文化に深く根付く詩や伝説を題材とした作品を紹介している。
 イランは詩の文化が盛んな国で、子ども向けの本も詩と結びついているものが多い。絵本では詩に絵がついたり、詩人が文章を手がけたりしている。また、10~11世紀の詩人フェルドウスィーの民族叙事詩「シャーナーメ(王書)」には古代ペルシャの神話、伝説、歴史が書かれており、その内容や登場人物を題材にした本も多い。
 会場には著名な詩人の作品や昔話を題材にした本など約170点が並ぶ。現地で出版されたペルシャ語の本のほか、日本の出版社が邦訳した本もある。国際アンデルセン賞画家賞を受賞したファルシード・メスガーリが絵をつけた「ちいさな黒いさかな」=写真=も展示(前期のみ)されている。
 展示会は前期は5月19日までで、後期は5月21日から7月21日まで。前期と後期で作品の入れ替えあり。休館日は月曜日、国民の祝日・休日(5月5日のこどもの日は開館)、毎月第3水曜日。入場は無料で、期間中、担当職員が展示の見どころを紹介するギャラリートークも開く。5月は12、26日。各日とも午後2時から約30分。事前申し込み不要。(井上道夫)=朝日新聞2019年4月27日掲載