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新書ピックアップ(朝日新聞2019年6月15日掲載)

『ルポ 人は科学が苦手』 

 地球温暖化を「でっちあげ」と言ったトランプ氏が大統領になり、神が人類を創ったとする展示解説をする「創造博物館」に10年間で300万人以上が訪れるアメリカ。近代科学を先導してきた国で、なぜ科学不信が広がるのか。新聞記者の著者がルポ、人と科学の付き合い方を提示。
★三井誠著 光文社新書・907円

『チョムスキーと言語脳科学』

 生後間もない脳は「白紙」ではなく、あらかじめ言葉の秩序の「普遍文法」が組み込まれていると考えたチョムスキー。それを働かせる「文法中枢」が脳内のどこにあるかを言語脳科学の実験で検証する。第二言語の習得が難しい理由など、身近な話題も検証。
★酒井邦嘉著 インターナショナル新書・929円

『物語は人生を救うのか』

 『人はなぜ物語を求めるのか』の著者が、人はどのようにストーリーに意味を見いだしながら生きているのかを解読する。人は実話やフィクションに何を期待するのかなど、物語の本質を分析。巻末の読書案内や本文中で数々の作品を紹介、様々な体験と関連づけていく。
★千野帽子著 ちくまプリマー新書・907円

『パスタぎらい』

 人間にとって最も基本的な交流手段はその土地の食べ物をおいしく食べること。14歳で欧州一人旅に出てからイタリアで家族と暮らす現在まで、世界各地で過酷な胃袋修行を続けてきた著者の信条だ。グルメより日常欠かせない定番を愛する漫画家が、ジャンクフードや病人食までを語る。
★ヤマザキマリ著 新潮新書・799円

『良い加減に生きる』

 良いか悪いかなど、人は白黒をつけたがるが、割り切れない状況の中を揺れて「いい加減」を楽しむ生き方もある。音楽と医療に携わってきたきたやまが、元同僚の精神科医前田と交流しながら、「帰って来たヨッパライ」などの歌に潜む深層心理を分析。
★きたやまおさむ・前田重治著 講談社現代新書・972円