『彼らに元気が出る理由』片岡 義男・著 あらすじ
都会にもっともふさわしい生き方は、独身だ。仕事がフリー・ランスなら、なおいい。しかし、いちばん大事なのは、多彩な異性の友人たちだ。めぐりあう異性たちの誰もが、どこかでかならず元気をくれる。彼らはおたがいに元気をあたえあう。ひとりの魅力的な男性の、離婚ではじまる物語は、社会にひとりで生きるためのテキストだ。
投稿者・匿名さん(神奈川県)
「結婚生活でぼやけてしまった自分の輪郭を取り戻したい」妻の提案を快く受け入れた圭一郎は、以前から依頼されていた小説執筆の練習と称して、様々なエピソードをスケッチのように描いていく。友人知人をモデルにした登場人物は、みな「輪郭がはっきりしていて」元気である。あとがきの「自分にとっての元気とは何か」筆者と女性が語り合うシーンは、必読。元気とは誰かに「与える」「もらう」ものではないことを認識させられる。
谷原店長のコメント
都会にもっともふさわしい生き方は、独身だと書かれると既婚者としてはどきっとしますが、今の自分を見つめ直すという意味で興味がありますね。独身でも既婚者でも、自分が生き生きとできなければ周囲も元気が出ませんから。