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消費税とともに歩んだ30年 「平成・普通切手総図鑑」

 毎月23日は「ふみの日」。多くの人にもっと手紙に親しんでもらおうと、1979年に当時の郵政省が制定した記念日です。特に7月は旧暦で「文月」と呼ばれたことから「ふみの日」の中でも特別な日で、「ふみの日にちなむ郵便切手」が発行されます。

 今回紹介する「平成・普通切手総図鑑」は、平成の30年間に発行された普通切手の数々を収録。各切手の図案に関する基本情報をはじめ、サイズや印刷方式、発行の経緯などにも触れています。切手デザインのモチーフとなった動物や植物などの実物写真も併せて掲載されており、見比べてみると切手の図柄がいかに精密に描かれているのかがよくわかります。まるで指先サイズのアート作品のようです。

日本郵趣協会創立60周年 記念Pスタンプ用原画。左がメジロ、右がヤマセミ

 平成の普通切手の特徴の一つが“統一感”。それまでの普通切手は動植物や国宝などをモチーフにした絵柄で統一感に欠けており、収集家の間でもそのまま「動植物国宝図案」と呼ぶしかなかったのだそう。そこで平成の普通切手には「日本の自然」という一つのテーマを設けてデザインし、シリーズとして展開していったといいます。

 そしてもう一つ、平成の普通切手を語るうえで切っても切れないのが消費税です。その歴史は平成元(1989)年4月の消費税導入とともに始まり、新たな普通切手の発行は消費税増税のタイミングとほとんど連動するように行われてきました。

 来たる令和元年10月には消費税が10%に。これに伴い郵便料金も改定され、新しい普通切手が発行されます。令和の普通切手はどう変遷していくのでしょうか。願わくは、料金は据え置きでデザインだけ刷新していってほしいものです。