愛知県に本社を構える巨大自動車企業の内幕を描き、経済界を震撼(しんかん)させた前作「トヨトミの野望」。覆面作家である著者の本業は、経済記者だとか。関係者しか知り得ない事実をノンフィクションばりにちりばめ、ベストセラーとなりました。
その待望の第二弾で「トヨトミ自動車」の社長を務めるのは、創業家の頼りない跡取り息子。ガソリン車からエコカーへとシフトする時代に、「親の七光り」と陰口を叩(たた)かれつつも、不安定な世界市場での生き残りを懸命に模索します。
しかし、どす黒い権力闘争あり、大企業に振り回される職人集団のサプライヤー企業あり……。自動車産業で未来を切り拓こうとする人々の姿から、日本のものづくりの底力に迫ります。
定価1700円+税 小学館 03-5281-3555