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「古本屋の四季」 神戸の古書店の日常、やわらかい筆致で

 『古本屋の四季』(片岡喜彦著、皓星社・1980円)は、本好きが高じて定年退職後に古本屋を始めた著者による随筆集。神戸市のバス停前で7畳の広さの店を営むこと10年、もうけは考えないという著者が、常連や思わぬ客との折々の交流をやわらかい筆致でつづった。収録の一編にいう「紙の書籍は健在なり」を感じさせる。=朝日新聞2020年8月29日掲載