「ダンナが家事やってる感出すハラスメント」に、「にわかファンを許さないハラスメント」……。先月、『訴えたらむしろ負ける!! ハラスメント図鑑』(大和書房)が出版された。ハラスメントになりようがない、でもちょっともやもやする日常のあれこれを妄想し、あえて「ハラスメント」と紹介する。
114個のネタを考えたのは、会社員のこじらじさん。本業は「見る人の心をつかむ言葉や物語を考える仕事」だ。常々、ハラスメントという言葉が、時に独り歩きしていると感じていた。ハラスメントにあたらない現象にまで、この言葉が安易にあてはめられ始めている、と。「この言葉のために、不当にインターネット上で炎上しやすくなっている側面がある。それを少しちゃかすつもりもあって書きました」(興野優平)=朝日新聞2021年1月30日掲載