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上白石萌音さんの人生変えた10冊 都内書店「木曜日は本曜日」始動

「#木曜日は本曜日」をPRする上白石萌音さん=2022年10月6日午前、東京都中央区の八重洲ブックセンター本店

 「#木曜日は本曜日」。東京都書店商業組合(矢幡秀治理事長)は6日、本屋に週1回、足を運んでもらおうというプロジェクトを始めた。書店業界は今、インターネット販売などに押され、苦境にある。「本屋を愛する」著名人や作家、インフルエンサーらが選んだ本のコーナーを、木曜日が来るたびに都内各店が設けるなど、意欲的に取り組む。

 本のネット購入が一般化する中、書店ならではの魅力を発信するのが目的だ。週の半ばに、本とゆっくり向き合う時間を持ち、週末に向けて本を選んでもらう。「本」と文字の形が似ていることもあり、SNSでの拡散を狙った「#木曜日は本曜日」というキャッチフレーズを設けた。プロジェクトを通して普及を図り、週に1回、書店に足を運ぶ習慣をつくっていきたいという。

 最初にその後押しをするのは、俳優・歌手の上白石萌音さん。公式プロフィルの趣味欄では、冒頭に「読書」をあげており、白羽の矢が立った。

 東京駅そばの八重洲ブックセンター本店(中央区)であった6日の発表会では、自身の「人生を変えた10冊」を披露。そのうち「アイネクライネナハトムジーク」(伊坂幸太郎著)は、書店で表紙を見て「一目ぼれ」したという。「本屋さんでじっくり本棚を見ていて、直感的に選んだ本は、好きな本になることが多い」。本と出会える場としての存在価値を語った。

 上白石さんが選んだ10冊は、都内約180店で特設コーナーを設けて販売される。インタビュー動画も同組合のユーチューブチャンネルで、6日に公開した。

 次の木曜日(13日)は、ネット上でラジオのように音声を配信するポッドキャスト「コテンラジオ」の深井龍之介さんが選んだ本と、動画の公開。来年2月まで20週続けて、多彩な顔ぶれが登場予定という。

(井上恵一朗)朝日新聞デジタル2022年10月06日掲載

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