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「note創作大賞」12作品を表彰、受賞作は書籍化・ドラマ化も 「今、創作の拠点はネットに」

「note創作大賞2023」の受賞者ら=東京都千代田区

 投稿サイト「note」が主催する「note創作大賞2023」の受賞作品が10月27日、発表された。小説やエッセー、漫画原作などインターネット上の創作を対象とする投稿コンテストで、出版社やテレビ局など16メディアが協賛。受賞作のうち5作品は、すでに書籍化が決定している。

 同日に東京都内であった授賞式では、協賛メディアが選んだ12作品などの作者に賞が贈られた。「私の死体を探してください。」で光文社文芸編集部賞とテレビ東京映像化賞をダブル受賞した星月渉さんは「私はウェブ小説がなければ多分、小説を書くことがない人間だった。最後まで読んでくれた読者に感謝しかありません」と話した。

 朝日新聞出版賞は、選考に携わった同社編集部員の満場一致で「クリームイエローの海と春キャベツのある家」に決まったという。著者のせやま南天さんは「noteで『スキ』やコメントをたくさんいただけたから書き上げられた」と振り返った。

 note創作大賞の応募資格はプロ・アマを問わず、ユーザーが付ける「スキ」の数や読了率といった読者人気度も審査に反映される。昨年に続き2度目の開催となった今回、応募作品数は3万3981点と、前回の2倍超に増えた。前回の受賞をきっかけに、2人が書籍化、1人が実写ドラマ化を果たしている。

 「noteはインターネット上のオールジャンルの創作にとってホームになると同時に、出口をつくることを大事にしてきた」とnoteの加藤貞顕CEO。「今、創作の拠点はネットになりつつある。(ネット発の作品が書籍や映像になる)エコシステムをつくり、この流れをより後押ししていきたい」と話した。(田中ゑれ奈)=朝日新聞2023年11月22日掲載