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絵本ナビ編集長おすすめの新刊絵本12冊は…? 「NEXTプラチナブック」(2026年2月選定)

【この記事で紹介する絵本】

……そのすべてが愛くるしい!『パンダゴロン』

『パンダゴロン』(作:きくち ちき/Gakken)

パンダはね……、竹を食べるのが好き、ゴロンゴロンするのが大好き。ともだちが来れば、ともだちと。元気なともだちや、こわいこわいともだちがきたって。やっぱり一緒に、ゴロンゴロン。森の中、次にきたのは!? 海外でも評価の高い絵本作家きくちちきさんが描く、大胆かつユーモラスなパンダ絵本。

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編集長のおすすめポイント

いくら白と黒で彩られているからって、ゴロンと転がるだけでこんなにも人気者になっちゃうのだから、パンダってずるい。思っているよりもずっと体が大きくて、食べている姿だってそれなりに迫力があって、力だってかなり強いはず。それなのに、それなのに……。でもこの絵本を見ればすぐにわかるのです。その大きな体、旺盛な食欲、たまに見せる迫力、自由気ままで大胆な動き、それら全てが愛くるしいのです。パンダを感覚で味わうってこういうことなのでしょうか。まいっちゃいますね。

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甘いけど、甘くない!『こくとう ぴょ~』

『こくとう ぴょ~』(作:高橋久美子 絵:加藤 休ミ/あかね書房)

サトウキビは、山風がふく畑で、さっちゃんたちに手をかけられ、太陽の光をたっぷり浴び、秋の台風にも耐え、ぐんぐん背がのび大きくなっていく。お正月が明ければ収穫の時期。刈り取られたサトウキビは山の工場へ。そうして、いよいよ黒糖づくりが始まるのです。愛媛のサトウキビ畑と黒糖工場を舞台にし、黒糖が完成するまでの過程を「サトウキビの言葉」によって丁寧に語られる物語。

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編集長のおすすめポイント

「みんなの からだの なかに はいって ぼくらは たいように なるのさ」。それは美味いにちがいない! サトウキビが黒糖に姿を変える。その様子を見たこともなければ、想像したこともなかったはずなのに、それがどれだけ美味しいものなのか、最後に発した黒糖の言葉に納得してしまうのです。軽快な言葉のリズムと迫力の絵で「ぴょ~」と味わう、たべもの絵本。体験してみてくださいね。

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ぎゅぎゅっとしたら、すわれるかな? 『ぎゅぎゅっと くだもの』

『ぎゅぎゅっと くだもの』(作:ひらぎ みつえ/世界文化社)

ぶどうちゃんがケーキの上にちょこんと座っています。やってきたのはいちごちゃん。「ぼくも いーれーて!」「いーいーよ」仲良く座っていると、今度はバナナちゃん、みかんちゃんもやってきて、むぎゅっと座るとケーキの上はぎゅうぎゅう。さらにりんごちゃんが座ろうとしたその時……!? ひらぎみつえさんの最新シリーズ「あかちゃんがにっこりするえほん」。

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編集長のおすすめポイント

例えば、小さな子どもたちが、くだものさんたちと同じ状況になった時。せまーい場所に、どうやったら全員がころがらず、はみださずに、ぴったり座ることができるのか。あれこれ工夫しながら、失敗したり、成功して喜んだり。様子を想像するだけで、楽しくて面白くて、笑い出しそうになっちゃいますよね。そんな日常のふとした出来事や遊びの中から生まれてきたのでしょうか。等身大の魅力あふれるこのシリーズ、続きも楽しみになっちゃいますね。

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ながーく、のびーる!じゃばら絵本『どーーーぞ!』

『どーーーぞ!』(作:大森 裕子 企画・原案:さかもと にこ/白泉社)

「おだんご どーーーぞ」のかけ声で串の部分を上にひっぱると、なんと驚き! おだんごがどんどん伸びていき、18段に!さくらもちやロールケーキまで挟まった、夢のようなおだんごの完成です。kodomoe編集部「しかけえほんアイデアコンテスト」2023年のグランプリ受賞作から生まれたしかけ絵本。

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編集長のおすすめポイント

絵本はすわって、ページをめくって楽しむもの。その形が一番絵本の世界の中に入り込むことができるのは、周知の事実です。でも、そこからはみだしているからこそ、面白がって喜んでしまう子どもたちの気持ちも、大いにわかりますよね。だって、立ち上がらないと全部を見ることができない絵本なんて、ねえ。さらに、しかけの驚きに負けないほど魅惑的な食べ物の描写や、あり得るようであり得ない料理の数々。ぐぐぐーっと開いたのに、すんなりページに収まっていくジャバラの仕組みなど、一冊まるごと読者を驚かせようと待ち構えている。そのくせ閉じてしまえば、とっても大人しい姿をしているこの絵本。しかけ絵本の世界は、まだまだ奥深いようですね。

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ケーキに集中するこぶたくんのかわりに……『そうっと そうっと』

『そうっと そうっと』(作・絵:田中 友佳子/徳間書店)

こぶたくんが初めて作ったケーキ。とっても美味しく焼けたので、仲良しのたぬきくんにも食べてもらおうと持っていくことに。ひと切れお皿に乗せて、いざ出発。「そうっと そうっと」たぬきくんの家は赤いポストの角を右に曲がってすぐのはず。そこまでケーキが倒れないように……大丈夫かなあ。

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編集長のおすすめポイント

なにがあろうと、そうっとそうっと、ケーキを必死に守ろうとするこぶたくん。気をつけることは大事だけれど、思わずみんなは思うはず。あぶないってば、こぶたくん!! まわりの出来事にまったく気づいていない主人公だからこそ、読んでいるみんなが教えてあげたり、代わりに驚いたり、心配したり。とにかくこの絵本は絵を読むことで忙しいのです。でも、それもみんなこぶたくんとたぬきくんの笑顔のため! ところで、こぶたくんはどこで道を間違えたのでしょうね。

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だめ! だめ! だめ! わたしは……『しゅんしゅんブタくん』

『しゅんしゅんブタくん』(作:昼田 弥子 絵:楓 真知子/偕成社)

授業中、鼻をすすってばかりのブタくん。これ以上たれてこないようにと、思いっきりすすったところ。「しゅん!」自分まですいこんで、ブタくんが鼻だけになっちゃった!? 慌てたオオカミ先生は、鼻を抱えて学校を飛び出し、病院めざして駆けだした。「たいへん! たいへん!」ようやく病院にたどりついたオオカミ先生でしたが……。

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編集長のおすすめポイント

ありえないはずの出来事が起き続けている中で、なぜか妙にリアルに浮かびあがるオオカミ先生が悶絶する姿。確かにお腹が空いているオオカミ先生にとって、つやつやふっくらブタくんの鼻は魅力的。いやいやいや、その中にはツルのおじいさんもゾウのおじょうさんもいるのですよ。だいたい、あなたはブタくんの先生なのですよ! だけど結局いつの間にか愛情たっぷり、あたたかい展開でまあるくおさまってしまうのが、絵本の奇妙で面白いところ。思いっきり感情を揺さぶられたり、心の底から笑ってしまったり。なんだか、ずっと記憶に残りそうな一冊です。

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たとえ忘れてしまったとしても。『ねこと わすれんぼの おばあちゃん』

『ねこと わすれんぼの おばあちゃん』(作:イエン・ジーハオ 絵:シュエ・ホイイン 訳:林 木林/パイ インターナショナル)

「うるさいっ!」大きな声でねこを追い払うのは、この家に住んでいるおばあちゃん。ねこが大好きだったおじいちゃんを亡くしてから、すっかりねこが嫌いになったのです。それでも、ねこたちはおばあちゃんの家に住みつきました。おばあちゃんは年を取っていたので、そばにねこがいても気がつかないのです。記憶は薄れても、おばあちゃんが唯一覚えていたこととは……。台湾から届いた心あたたまる物語。

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編集長のおすすめポイント

おばあちゃんにとって大切なのは、おじいちゃんはねこが大好きだったという事実。たとえ自分はねこが嫌いだったとしても、ねこを可愛がるおじいちゃんのことは大好きだったのでしょう。言葉や態度には出なくても、おばあちゃんとねこたちの間には、愛情という深いつながりがあったのです。記憶がなくなっていくことは、切なく不安なことだけれど、それでも何かが残っている。その何かで幸せや喜びを感じることができる。だからこそ、このお話は年老いていく本人だけでなく、寄り添っていく周りの人の心をもあたためてくれるのです。

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いいことたくさん、ありますように!『どらごんごんどら』

『どらごんごんどら』(作:たちばなはるか/偕成社)

どらごんごんどら、どんぶらどんぶら、さあさあ旅がはじまるよ。小さな神さま7人を乗せて、波のまにまに宝船。めざすは、はるか遠くの宝島。きんきら輝くくだもの、長生きを祈るきのこに登竜門の水の玉。七福神がそれぞれ祈りをこめて、ひとりひとつずつ選んだお宝のなんと壮大で美しく、力強いこと。やがてたどりついたその先で、待っていたのは世にも可愛らしい……!

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編集長のおすすめポイント

どのページを切りとっても煌びやかで明るいイメージに覆われているこの絵本。細かな部分をよく見れば、神様7人のキャラクターにもそれぞれ個性があるのも注目ポイントなのです。船の中ではしゃいでいる子、うとうとしている子、ぼんやりしている子、自由気ままに過ごすその姿はまさに子どもそのもの。そんな7人が海を越え、階段を下り、最後にはしずしずそろーりと近づいてお祝いをしてくれる様子には感動を覚えてしまいます。他の「どらごんごんどら」の物語ものぞいてみたくなりますよね。

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今、生きている喜び。『きみはいっぽんの木』

『きみはいっぽんの木』(作:やまぐち りりこ 絵:松成 真理子/童心社)

きみは、いっぽんの木。丘の上に立ち、枝は空へとのび、根っこは地球とつながっている。光をあび、風や雨をあびて生きている。地球の上では、太陽の光を分けあいながら、ありとあらゆる命が生きている。小さな生きもの、大きな生きもの、病院にいるきみも、宇宙にいるきみも。ブランコやかさも。どこかで出会い、どこかで繋がりながら、それぞれがそれぞれの命をめいっぱいに生きている。

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編集長のおすすめポイント

たとえば散歩中。頭の上で風に揺れる葉っぱの音を感じながら、その大木の圧倒的な存在感に包まれた時。何か胸の高まりを感じ、涙が出そうになる瞬間があります。生きている喜びを感じることができるのです。それは、好きな動物と対峙した時や、夜空を眺めている時、海にもぐった瞬間など、人によって様々なのでしょう。この絵本を読んでいると、その理由がわかるような気がしてきます。言葉と絵に導かれながら想像していくうちに……。ぜひ、そんな時間を味わってみてください。

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たとえ自分が変わったとしても。『ぼくを グレーって よんで』

『ぼくを グレーって よんで』(作:アンドリュー・ラーセン ベルズ・ラーセン 絵:タルーラ・フォンテーヌ 訳:石井 睦美/光村教育図書)

毎年冬になると、パパとぼくは、二人で一緒にスケートリンクをつくる。これは絶対に変わらないこと。いつもだったら、スケートをするのが待ちきれない。でも今年は、何かが違う。ぼくには、パパに話したいことがある。ちゃんと言えればいいのだけれど、どこから話せばいいのかわからない。「ねえパパ、パパは、自分ってなんなのか、わからなくなっちゃったことって、ある?」自分のジェンダーで迷いはじめている子と、その悩みを受け入れ、見守る父親の姿を繊細に描く絵本。

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編集長のおすすめポイント

自分が何者かがわからない。自分が自分でない気がする。ジェンダーアイデンティティに迷いや不安を感じる子どもにとって、親に受け入れてもらった時の安心や喜びというのは、はかりしれないものがあるのでしょう。たとえ自分が変わっていったとしても、居場所を失うことはない。家族の愛は変わらない。そんな確信の上で、はじめて心を解き放ち、自由に羽ばたくことができるのかもしれません。支える家族の励みにもなってくれる物語です。

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小さな手形から浮かびあがってくる物語。『はるか むかしに いた こども』

『はるか むかしに いた こども』(作:チャック・グルニンク 訳:中野 怜奈/光村教育図書)

はるか昔、旧石器時代の大自然の中。山の途中にあるほら穴で火を起こしている家族は、母さん、父さん、じいさん、兄さん、姉さんたち。そして、子ども。子どもは目の前に広がる外の世界に引き寄せられるように一歩、また一歩踏み出す。たどりついた川の草をかき分け、向こう岸を眺めたその時。「むこうにも こどもが いる……?」

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編集長のおすすめポイント

絵本を手にして、まず惹かれてしまうのは、まっすぐこちらを見つめる子どもの強い眼差し。そして、実際に旧石器時代の洞窟壁画として残されていたという手形の謎を、美しい風景や感情の揺らぎが伝わってくる絵を味わいながら、解きあかしていくような展開になっているところ。言葉は少ないけれど、少年の視点を追っていくうちに、その日の夜に壁に手形をつけてみようと思いついた理由が感覚的に理解できるような気がしてくるのです。はるか昔のまた昔。手形を通して浮かびあがってくる感情や物語を絵本の中で体験してみてくださいね。

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気が遠くなるようなスケールの中で。『山がめざめて』

『山がめざめて』(作:マット・シャンクス 訳:梨木 香歩/ひさかたチャイルド)

世界が始まり、いくつもの地殻変動を経て、ひとつの山が海からせりあがってきた。その山は、命が奏でる歌を聞きながら、いつか長い眠りについた。そして何億年も経ったある日。命の歌が消え、山は目覚めた……。世界は何度でも始まる。梨木香歩さんの翻訳で味わう、未来への希望とつながる物語。

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編集長のおすすめポイント

世界の中心は自分だけだった時代から、その認識が少しずつ広がっていき、世界にはもっとたくさんの友だちがいて、地球上にはもっともっとたくさんの生物が生きていて、宇宙から見れば地球は……。そんな風に視野が急速に広がっていった時、今いる自分とどのように結びつけて考えればいいのだろうかと、気が遠くなるような感覚を味わうことがありますよね。絵本の中で、山が美しいものを見て「うつくしい」と感動する場面があります。よく観察し、理解し、守ろうとする姿を見ながら、そこに私たち人間にとっても大切なヒントが隠されているような気がするのです。

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絵本ナビ編集長がおすすめする「NEXTプラチナブック12選」はいかがでしたでしょうか。対象年齢も、あつかっているテーマもさまざま。気になった絵本があったら、ぜひ手にとってみてくださいね。絵本ナビ「プラチナブック」連載ページへ

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